「ファイナルファンタジーXIV 光のお父さん」感想
最近、読書に関することを全く書いていませんでした。
いろいろ読んでいます。
「ファイナルファンタジーXIV 光のお父さん」マイディー著(講談社)
面白かったです。一気に読んでしまいました。
著者のマイディーさんがオンラインゲーム「ファイナルファンタジーXIV」の世界で、息子だと明かさずに自分のお父さんとゲームの参加者同士として交流する話です。お父さんの知らなかった一面を知ったり、現実生活ですれ違っていた「父」という存在と向き合い、マイディーさん自身の父への意識も変っていきます。実際の世界でもゲームの話題で会話も増え、新たな絆を築いていきます。
ネットで話題になって、書籍化したものと聞いたので、web上で人気の連載小説なのだろうと思ったら違いました。
ゲームブロガーの方が実際の自身の出来事をブログに書いていたものだったのですね!
ページを開いたら、文章が横書きでまずびっくりでした。全ページカラーでとても読みやすいです。
ゲーム画面もふんだんに載せられていて、ファイナルファンタジーはタイトルしか知らない私でも、場面をイメージしやすく話についていくことができました。
文章は非常に軽く読みやすいので、サクサク読み進めます。
内容は、お父さんとのやり取りがほほえましかったり、大半が面白く笑えるように書かれていますが、親子関係について考えさせられてしんみりしました。
私は子の立場でこの本を読み、マイディーさんに共感する部分が多かったです。
なかなか、親をいつもと違う視点で見る機会ってないですよね。いつも同じ方向から同じようにしか見ていない気がします。「まったく、この人はいつもこんなんだから…」みたいな。
普段、親を「親」としか見ていないというか、親だって一人の人間で色々なところで、色々なことをしていて、色々な面を持っている、と理屈では理解していても実際にそれを感じ取ったり、そういったことを受け入れるのは難しかったりします。
お父さんをゲームにさりげなく誘導し、交流を図ろうとしたマイディーさんの勇気と行動力はすごいです!ちょっとうらやましいです。